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長谷川帝勝がW杯フリースタイル種目でオーバーオールタイトル獲得。2〜4位に平野流佳&戸塚優斗&平野歩夢がランクイン

2025.03.19

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3月14日、FIS(国際スキー・スノーボード連盟)ワールドカップ(以下、W杯)スロープスタイル最終戦のファイナルが、オーストリア・アブソルートパークで行われる予定だった。筆者はW杯をライブ配信しているJ SPORTSで全戦に渡り解説を務めさせていただいているため、当日ももちろん中継動画をスタジオで見ていたのだが、会場はガスに覆われており湿ったような雪が降り続いていた。スロープスタイルに限った話ではないが、ボードが走らない状況では特に影響を受ける種目だけに、まずは女子の決勝がキャンセルに。予選での順位がそのままリザルトとなり、1位のゾーイ・サドウスキー・シノット(ニュージーランド)がシーズン総合優勝の証であるクリスタルグローブを手にした。日本の深田茉莉は3位で最終戦をフィニッシュ。
 
男子は予選が途中キャンセルとなったので白紙に戻して、全員で決勝が行われる予定だった。ファイナルが60人による2ランという異例の事態に、解説者という立場でも戸惑っていたのだが、結果天候は悪化してしまいキャンセルに。予選の順位も出そろっていないので、いわゆるノーゲームということで幕を下ろした。
 
すでに全戦終了していたハーフパイプとビッグエア、そしてスロープスタイルのフリースタイル3種目のすべての結果が出そろい、パーク&パイプ、いわゆるフリースタイル種目のオーバーオールチャンピオンが決定した。19歳の長谷川帝勝だ。今季の帝勝は、スイス・クールで行われた開幕戦、今年1月のオーストリア・クラーゲンフルト大会で優勝、1月のオーストリア・クライシュベルク大会と2月の米コロラド州アスペン大会では2位と、ビッグエア種目では5戦中4度表彰台に上った結果である。スロープスタイルでは2月のカナダ・カルガリー大会の4位が最高位だった。
 
現地でのインタビューでは英語で、「とてもいいシーズンでした。自分でも誇らしく思っています」と力強く語っていた。その後、番組内でリモートインタビューする機会に恵まれたのだが、彼はとても冷静に自分自身と、そして、スノーボードと向き合っていることが理解できた。だから強いのだ。詳しくはJ SPORTSでご覧いただきたい。
 
なお女子のオーバーオール女王には、スリーピースタイルがメンズライクでクールなライディングスタイルを誇る、18歳のミア・ブルックス(イギリス)が輝いた。
 
さらに特筆すべき点として、FISが定めるパークにはスロープスタイルとビッグエアの2種目が該当し、基本的に各ライダーとも両種目に参戦している。男子はスロープスタイル最終戦がキャンセルとなったためビッグエア全5戦とスロープスタイル4戦の計9戦。女子は10戦である。
 
対して、ハーフパイプは全5戦なのだが、パーク&パイプのオーバーオールでのポイントランキングで、2位は平野流佳、3位は戸塚優斗、4位は平野歩夢と、全世界のスロープスタイル&ビッグエアに出場しているライダーたちを従える結果になったのだ。それだけ流佳、優斗、歩夢らがコンスタントに上位に名を連ねているということだ。
 
女子のオーバーオールでは2位に深田茉莉、4位に村瀬心椛、6位に岩渕麗楽のスロープスタイル&ビッグエアのライダーたちが、そして10位にはハーフパイプの清水さらがランクインした。オーバーオールランキングに興味があるという方は、以下リンクからチェックしてほしい。
 
男子オーバーオールランキング
 
女子オーバーオールランキング

text: Daisuke Nogami(Chief Editor)

 

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