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オリンピックに向けて新技開発が本格始動。平野歩夢らトップライダーたちはいざ豪州へ
2024.07.05
2026年2月に開催されるミラノ・コルティナ五輪まで1年半あまり。いよいよ、オリンピックレースが本格的にスタートする。世界中のライダーたちはこの時期、南半球の雪山を求めて海を渡るわけだが、オーストラリアとニュージーランドのスノーボード情報を発信している「TRANSFER」より興味深い記事が発信されているので、要点をまとめてお伝えしたい。
毎秋、スイス・サースフェーで開催されている世界最高峰のパークセッションイベント「STOMPING GROUNDS」が昨年より、オーストラリア・スレドボに進出。多くのトップライダーたちが訪れて話題を集めている。今年はスレドボのクルーザーチェアの頂上に新設される22フィート(約6.7m)のハーフパイプが目玉だ。ローカルライダーのスコッティ・ジェームスやヴァレンティノ・ギュゼリはもちろん、平野歩夢も参加予定となっている。
55フィート(約16.8m)と65フィート(約19.8m)のデュアルテイクオフのビッグキッカーも用意され、パイプのボトムにはエアバッグを完備。STOMPING GROUNDSが手掛けるアイテムのハイクオリティさは世界中のライダーが周知していることもあり、これまで夏といえばニュージーランド・カードローナに一極集中だったところ、それ以上の人気を集めているようだ。前出のライダー以外にも、マーク・マクモリス(カナダ)、レッド・ジェラード、ダスティ・ヘンリクセン、ヘイリー・ラングランド、ブロック・クラウチ(すべてアメリカ)、イ・チェウン、チェ・カオン(ともに韓国)など、世界のトップランカーたちの名前が挙げられている。
これらの施設はナショナルチームやエナジードリンクのスポンサーを受けているアスリートたちの資金で運営されており、その一部はクラウドファンディングでも賄われているとのこと。よって、完璧なセットアップが作り上げられることはもちろん、リゾートからの独立性が保たれているため、一般の入場はできない。
オリンピックに向けて、パイプでは歩夢の専売特許であるトリプルコークの連続やそれ以上の新技、ビッグエアでは2160クラスの超高回転スピンなど命がけの超大技を習得するべく、ライダーたちはトレーニングに集中できる環境を求めている。この夏、オーストラリアで何が起こるのか。ライダーたちの動向を見守っていきたい。