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世界初となるレールオフのトリプルアンダーフリップを成功させたチェコ人ライダー
2024.04.03
さる3月20日、チェコのスピンドレルフ・ムリンにて、ヤクブ・フローネスが世界初となる快挙を成し遂げた。レールオフのトリプルアンダーフリップで、トリック名としてはスイッチBSボードスライド・トゥ・トリプル1170オフを成功させたのだ。
ヤクブはワールドカップ(以下、W杯)を転戦している19歳のチェコ人ライダー。コンスタントに決勝まではコマを進めているものの、まだ表彰台を獲得した経験はない。国内大会のスロープスタイルでは敵なし状態だ。コンテストシーズンが終わりを告げ、W杯開催地であるホームマウンテンにて世界中にその存在感を示した。
RED BULL SNOWと同チェコの共同投稿で発信されたこのトリックに、W杯のMCを務めており藤森由香の夫であるヘンリー・ジャクソンはコメントで、「これはCABトリプルアンダーフリップオフだから、1170は必要ない」と指摘。キッカーでのアンダーフリップをよく観ると、テイクオフの瞬間に90近く回しながらフリップを入れているため、このトリックでいうスイッチBSボードスライドの状態で踏み切っているケースと酷似しているという見解なのだろう。
なにはともあれ、トリックの高難度化はとどまるところを知らない。エアの滞空時間が生み出せるようにアイテムを設定すれば、リスクは当然高くなるが、回転数を増やすことが可能だからだ。これについては賛否両論の議論がつきまとうが、恐怖心を克服してトライしたうえで成功させたヤクブに拍手を贈りたい。
photos: Dan Vojtech / Red Bull Content Pool