今シーズンのX GAMESビッグエアを制し、さらにビッグエア伝統の一戦であるAIR+STYLEインスブルック大会においても優勝を飾った、カナダのマックス・パロット。CABクワッドアンダーフリップ1620やCABトリプルコーク1800を操る超テクニカルライダーなわけだが、彼が繰り出す精密機械かのようなトリックの舞台裏に、マックスのライバルに当たるマーク・マクモリスの兄であるクレイグが迫った。

日本には雪を必要としないジャンプ練習施設が充実している反面、実践で練習する巨大キッカーがゲレンデに存在しない。そのため、海を渡って経験を積むしかないわけだが、カナダ・ウィスラーにはナショナルチームが練習できる特設キッカーが用意されている。こうした好環境があるからこそ、カナダチームはビッグエアやスロープスタイルが強いのだ。
さらに、マックスの正確無比なトリックはトランポリンでのトレーニングが大きく影響しているようだ。ノルウェーの若き新星、マーカス・クリーブランドもトランポリンをトレーニングに取り入れており、こうした努力なくしてクワッドコークは生まれないということだ。
ピョンチャン五輪開幕まで1年を切っているだけに、特にビッグエアにおけるトリックの進化はまだまだ止まらないのかもしれない。