米コロラド州アスペンで行われている「X GAMES」初日のメインイベント、男子スーパーパイプが閉幕。北京五輪金メダリストの平野歩夢が同五輪以来のコンテスト出場ということで、大きな注目が集まっていた。FISワールドカップに参戦していない歩夢は本大会に照準を合わせて臨んだはずだったが、天候に嫌われた。
 
30分間のジャムセッションで、結果としてひとり3本のランを行い、その中のベストポイントで争われた。大粒の雪が舞い落ち、パイプ内には積雪が目視でも確認できるほど。出場ライダーたちはスピードを出すことができずに苦しめられた。言うまでもなく高難度スピンを成功させるためには十分なスピードが必要になるわけだが、歩夢は十八番のトリプルコーク1440はおろか、FSダブルコーク1440を繰り出すのが精一杯の状況。6位に終わった。
 
日本からは歩夢の弟・海祝、平野流佳、戸塚優斗も参戦していたが、誰も表彰台に乗ることはできなかった。海祝はラストランで専売特許であるメソッドエアを放ち、表彰台を狙ってFSダブルコーク1260を繰り出すも転倒。流佳も3本目でCAB720だったヒットをCABダブルコーク1080に変更してポイントアップを狙ったが、回転が若干足りずに尻もち。1、2本目ともにポイントを伸ばせずにいた優斗はラストランで、ファーストヒットからFSダブルコーク1440を放ち起死回生を狙うも転倒。日本人ライダー全員が悔しい結果に終わってしまった。
 
優勝は前回大会覇者のスコッティ・ジェームス（オーストラリア）が2連覇を達成。5度目の優勝を飾った。1本目からスイッチマックツイスト・インディ→CABダブルコーク1080ウェドル→FS1080テール→CAB900インディ→スイッチBSダブルコーク1260インディを見事に決めてトップに躍り出ると、そのまま追いつかれることなく逃げ切った。
 
2位にはヤン・シェラー（スイス）、3位にはスコッティと同じくオーストラリアのヴァレンティノ・ギュゼリが入った。
 
※ノーマルスタンス時のグラブ名で表記

男子スーパーパイプ結果
1位　スコッティ・ジェームス（オーストラリア）
2位　ヤン・シェラー（スイス）
3位　ヴァレンティノ・ギュゼリ（オーストラリア）
4位　平野流佳（日本）
5位　平野海祝（日本）
6位　平野歩夢（日本）
7位　戸塚優斗（日本）
8位　ルーカス・フォスター（アメリカ）

photo: X GAMES