DC（ディーシー）の共同設立者であり、その後、ラリードライバーに転身してスタントドライバーとしても活躍するなど、エクストリームスポーツ界のレジェンドとして知られるケン・ブロック氏が米ユタ州でスノーモービルの事故に遭い亡くなった。享年55歳。
アメリカのニューヨーク・タイムズによると、ユタ州パークシティに在住していたブロック氏は1月2日の午後2時頃、スノーモービルで急斜面を下っていた。そのとき、スノーモービルの下敷きになってしまったと保安官事務所が声明で述べている。現場で死亡が確認されたそうだ。
近年はInstagramのフォロワーが800万人を超えるなど、モータースポーツ界の伝説でありYouTuberとして活躍していたブロック氏だが、スノーボード界に多大なる尽力をした人物であることを忘れてはならない。2005年に万里の長城をスケートボードで飛び越えたことで有名なダニー・ウェイの兄・デイモンとともにクロージングブランド「DROORS（ドロアーズ）」を1992年にローンチ。翌年、シューズビジネスに着手することになりDROORS CLOTHING SHOESをスタート、現在のDC SHOESが誕生したわけだ。
1997年、スノーボードブーツをリリースすると、2000年には「MTN. LAB」と名づけられた究極のR&D施設としてスノーパークを造成。究極のオリジナルパークであり研究開発施設にチームライダーが一堂に会することで、ライディングからプロダクトが生まれるまでのプロセスを一元化した。この北米屈指のスノーパークは、スノーボードシーンに多大なる影響を与えたことは言うまでもないだろう。
「私たちはヒーローを失いました。ケン・ブロックはDCの共同創設者であっただけでなく、ビジョナリーであり、パイオニアでした。（中略）その革新的な精神は、製品とマーケティングに影響を与え、彼の大いなるエネルギーは、ブランドとこの業界全体を高みへと押し上げました。父であり、創設者であった偉大なケン・ブロックのような人は、先にも後にも存在しないでしょう（後略）」と、DCのホームページに綴られている。
ケン・ブロックよ、永遠に。