MOVIE
ゲレンデ閉鎖を余儀なくされ自らの足で登り滑ることで見えた新たなる価値
2021.11.08
昨シーズン、フランスのスノーリゾートはコロナ禍の影響により閉鎖されていた。そのため、フレンチアルプスに点在するゲレンデを拠点に活動していたルイス・ソンビコは、否応なしに大自然の中に身を置いて自らの足で雪山を登り、そして滑る生活へシフトしていった。
太陽が昇る前に起き、毎日のようにハイクアップを繰り返しながら、生活のリズムを探る日々。そうした中で山頂までのもっとも効率的なルートを探すとき、ルイスは動物たちの足跡をたどることがベストであることに気がついた。そうすることで、新たなラインやエリアに遭遇することができたのだ。
映像作家のサミュエル・マクマホンは、次のようにSNSでコメントしている。
「昨シーズン、ルイスと僕は例年どおりライディング撮影をしたかった。しかし、外出禁止令が出たりリゾートが閉鎖されたりする中で連日ハイクアップを繰り返していると、こうして大自然と向き合うことであらゆる価値が見えてくることがわかってきました。その山に生息する野生動物の足跡を共有したり、穏やかな精神的空間を見つけることができたんです」
例年どおりにはいかないからこそ、コロナ禍という特異なシーズンを記録するために撮影を行おうと考えていた。だがパンデミックの悲劇ではなく、ルイスとともに経験した新たなる価値観をスノーボーダーたちに共有したいと考え、本作品が制作された。強制的にリフトに乗れなくなったことで、大自然と向き合うスノーボードの原点であり醍醐味を再確認させてくれる、NIDECKER(ナイデッカー)が贈る素敵な映像作品に仕上がっている。日本語字幕が用意されているので、ぜひご覧いただきたい。