アウトドアブランドの名前として周知されているパタゴニアは南米アルゼンチンに由来している。地図に載っていないような遠隔地であり、氷河に覆われた山岳地形などが命名した背景にあるそうだ。スノーボーダーにとってもアルパインスノーボーディングのイメージはあるが、フリースタイルシーンがどのように定着しているのか、気になるところ。
平昌五輪スロープスタイルとビッグエアでの出場を目指したマティ・シュミットは、アルゼンチンからの出場枠を獲得するためにW杯を転戦するも現実は厳しかった。しかし、スロープスタイルの練習初日に負傷したスウェーデン代表のスヴェン・ソーグレンが欠場となったため、繰り上げでマティはオリンピックの舞台に立つことができたのだ。
そのマティがアルゼンチンのフリースタイルシーンを牽引している。彼がプロデューサー兼ディレクター兼エディターとなり、長編ムービー『CERCA』を制作。スペイン語で「近く」を意味し、コロナ禍で渡航制限が強いられていたこと、加えて過去40年でベストシーズンだったことから、100％パタゴニアで撮影された本格ムービーが完成した。
ひと筆描きのビッグラインからキックを活かした巨大ジャンプに至るまで、彼らのマインドを滑りを通じて感じとってほしい。