MOVIE
視聴者視点に立った情緒的に滑走意欲を刺激する斬新ムービー『GLUE』
2016.11.09
独自の感性でスノーボードの新しい表現方法を毎年のように模索し続けている、スイスのクリスチャン・ハラーによる斬新すぎるムービーが公開された。出演ライダーたちのアクションを重視するのではなく、まるで“一緒に滑っている”かのように感じさせ、情緒的に滑走意欲を刺激する斬新ムービー『GLUE』だ。
タイトルのGLUEとは、「(人や注意を)○○にくぎ付けにさせる」という意になるので、“視聴者をスノーボードにくぎ付けにさせる”というコンセプトで制作されているのだろう。まるでゲレンデを一緒に滑っているかのように感じさせるフリーライディングシーンや、パウダーライディングを客観的な視点や一人称(POV)視点で撮影するのではなく、観ている者がその場にいるかのような、これまでにないカメラアングルで撮影している。もちろん、バックカントリーでのフリースタイルなアクションも含まれているのだが、スローモーションなど編集技術を駆使し、これまでにはなかったアプローチからスノーボードの魅力を訴えかける映像となっている。
18分を超えるムービーだが、なにかをし“ながら”ではなくじっくりと観ていただきたい。これまでのスノーボードムービーの概念を覆し、他人事ではなく“自分事”として観ることができるから。本格シーズン開幕を目前に控えた今だからこそ、GLUEを観てさらに滑走意欲を高めよう。