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レッド・ジェラードがUS OPENスロープスタイル初優勝。飛田と國武は惜敗
2019.03.02
38回目を数える伝統の一戦、米コロラド州ベイルで開催されているBURTON US OPENは男子スロープスタイル決勝が終演し、平昌五輪の同種目金メダリストであるレッド・ジェラード(アメリカ)が初優勝を飾った。2位はスヴェン・ソーグレン(スウェーデン)、3位は3連覇を目論んでいたマーク・マクモリス(カナダ)。
3本のランからベストポイントが採用されて順位を決する。気温がプラスだっため湿雪が降り続くコンディションのなか、ライダーたちはスピード調整に悩まされる展開となった。
レッドは1本目、ジブセクションをノーズスライド・トゥ・FSボードスライド・トゥ・フェイキー→ハーフキャブ50-50 BS360メロンアウト→ボードスライド・アンダーフリップ450インディアウトをクリーンにメイクし、ジャンプセクションのファーストヒットはスイッチBS1260インディを決めると、得意のトランジションではFSダブルコーク1080インディ、ラストジャンプでBSトリプルコーク1440ミュートを成功させて80.55ポイントを記録。結果として、このポイントを塗り替えるライダーは現れなかった。
「スピードの調整が難しかったけど、US OPENの表彰台には乗れたことがなかったから素直にうれしい」
大会直後、レッドは18歳の若者らしく率直な気持ちを吐露した。
2位のスヴェン・ソーグレンは1本目、50-50・トゥ・ BS270オン→FS270・トゥ・270アウト→スイッチ・ボードスライド・リッピーフリップアウト→CAB1260テール→FSダブルコーク1080ミュート→BS1440ステイルフィッシュで79.6ポイントを獲得。フィーチャー4で繰り出したCAB1260の着地が若干乱れたが、それさえなければ表彰台の中央に上がっていたのかもしれない。
そして3位は王者マーク・マクモリス。2本目に50-50・トゥ・ハードウェイBS270オン→ボードスライド270メロンアウト→FSボードスライド810メロンアウト→スイッチBS1260メロン→ダブルクリップラー・インディ→BSトリプルコーク1440インディを決め、レッドとスヴェンのポイントを上回ったかと思いきや、79.2とポイントは伸びず。逆転を狙った3本目では、ラストヒットをBSトリプルコーク1620ミュートと回転数を上げてきたものの、スピード調整が難しかったのだろう。想定以上に飛びすぎてしまい回転が余る格好で転倒。3連覇の夢は打ち砕かれてしまった。
セミファイナルを2位で通過していた飛田流輝は7位、同じく3位通過の國武大晃は9位でフィニッシュ。両者ともに積雪によりスピードが足りておらず本来の力を出しきれなかったが、海外メディアも驚くほど、日本人の若手ライダーの層の厚さを知らしめる格好になった今大会。
十分に上位を狙えただけに残念な結果となってしまったが、飛田と國武の今後の活躍が楽しみでならない。
男子スロープスタイル・ファイナル結果
1位 レッド・ジェラード(アメリカ)
2位 スヴェン・ソーグレン(スウェーデン)
3位 マーク・マクモリス(カナダ)
4位 ルーク・ウィンケルマン(アメリカ)
5位 リヨン・ファレル(アメリカ)
6位 ステール・サンドベック(ノルウェー)
7位 飛田流輝(日本)
8位 ダーシー・シャープ(カナダ)
9位 國武大晃(日本)
10位 ブロック・クラウチ(アメリカ)
photos: BURTON