BACKSIDE (バックサイド)

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ショーンが圧勝、片山は5位。平野が途中欠場となったUS OPEN男子ハーフパイプ速報

2017.03.05

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アメリカ・コロラド州ベイルマウンテンで開催されているBURTON US OPENは最終日を迎え、メインイベントである男子ハーフパイプが行われた。結果からお伝えすると、優勝はショーン・ホワイト(アメリカ)、2位にスコッティ・ジェームス(オーストラリア)、3位にはチェイス・ジョージー(アメリカ)。片山來夢は5位、平野歩夢は2本目で負傷してしまい3本目は棄権し、7位に終わった。

2日目のジュニアジャムを除き、大会期間中は晴天に恵まれ続けてきたベイルマウンテン。メインイベントである男子ハーフパイプ決勝だけに、多くのギャラリーが押し寄せた。高さ22フィート(約6.7メートル)、幅66フィート(約20メートル)、長さ600フィート(約183メートル)、斜度18度のパーフェクトシェイプのハーフパイプが用意され、快晴の下、セミファイナルを勝ち抜いた10名によるハーフパイプ合戦の火蓋が切られた。スロープスタイル同様、ひとり3本のランを行い、ベストポイントにより争われる。3本目は2本目までのポイントの低い順の出走となり、逆転劇を演出する趣向が凝らされている。

audience

 

audience2

 
優勝したショーンは2本目、BSメソッド→FSダブルコーク1080→CABダブルコーク1440→FS540→ダブルマックツイスト→FS900を決めて92.7ポイントを記録。今大会ただひとり90点台を叩き出した。ランを終えた直後に優勝を確信したのか、右手を天高く突き上げるショーン。ソチ五輪や今季のX GAMESアスペン大会で失敗していたCABダブルコーク1440をようやく決めることができ、大会後の記者会見でもその喜びを語っていた。

ShaunWhite

 
今季絶好調のスコッティは、1ヒット目から高さのあるBSダブルコーク1260を繰り出し、FSダブルコーク1080→CABダブルコーク1080→FS900→BSメソッドという常勝ルーティンで挑むも、一歩及ばず。エアの高さは十分だったが、ヒット数が少なかったことが一因だろうか。3位のチェイスは、ダブルチャックフリップ→FSダブルコーク1080→スイッチ・ダブルクリップラー→スイッチ・ダブルチャックフリップ→CABダブルコーク1080→BSアーリーウープ360という難易度の高い複雑なルーティンを組むも、ポイントはそこまで伸びなかった。
 
5位の片山は2本目、BSメソッド→FS1440→CABダブルコーク1080→FS900→BS900→FSダブルコーク1080というルーティンを高さを出しながら完璧に決め、オーディエンスは大きく湧いた。この時点でトップにつけていたスコッティの82.8ポイントは間違いなく上回ったと直感し、ポイントが出るのを待っていた片山とハイファイブを交わすも、76ポイントと予想よりも得点は伸びず。続く3本目は同ルーティンの完成度を高めたランで魅せてくれたが、77.7ポイントで5位に終わった。

RaibuKatayama

 
大会後のインタビューで片山は、
「正直なところ悔しいです。優勝を狙って3本目のBS900のところをBSダブルコーク1260でいきたかったんですが、まだちょっと技量不足でした。FS900の着地からボトムランが雑になっちゃってスピードを出せなかったので、BS900に切り替えたんです。ポイントについては納得してますね。気持ち的に前向きになることができた大会になったので、来シーズンに迫ってきているピョンチャン五輪をいいカタチで迎えられるような気がします。次に向けてまた練習ですね」
こう力強く語ってくれた。
 
冒頭で述べたように、2本目で平野が大クラッシュ。1ヒット目のCABダブルコーク1440の着地が珍しくリップに乗り上げてしまい、身体の正面からパイプに叩きつけられた。しばらく動くことができず心配したが、なんとか自力でパイプ下まで滑り下り、その後ストレッチャーで運ばれることに。

AyumuCrash

 

AyumuCrash2

 
1本目のランは、CABダブルコーク1440→FSダブルコーク1080→CABダブルコーク1080→FS900→BS540とつなぎ、ラストヒットでは新技・FSダブルコーク1260を披露するも、着地でバランスを崩してしまい51ポイント。推論になるが、2本目も同ルーティンで勝負するつもりだったはずだ。X GAMESアスペン大会で繰り出したルーティンよりも難易度を上げてきていただけに悔やまれるが、まずはケガが大事に至っていないことを願いたい。
 
こうしてBURTON US OPENは全日程が終了。ピョンチャン五輪まで1年を切っているだけに、ライディングレベルの進化は加速度を増してきた。今後、どのように競技スノーボードは発展していくのだろうか。
引き続き、弊サイトではコンテストシーンを追いかけていく。
 

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男子ハーフパイプ・ファイナル結果
1位 ショーン・ホワイト(アメリカ)
2位 スコッティ・ジェームス(オーストラリア)
3位 チェイス・ジョージー(アメリカ)
4位 イウーリ・ポドラチコフ(スイス)
5位 片山來夢(日本)
6位 ダニー・デイビス(アメリカ)
7位 平野歩夢(日本)
8位 パット・バーグナー(スイス)
9位 デビッド・ハブルッツェル(スイス)
10位 ジェイク・ペイツ(アメリカ)

riding and podium photos: BURTON

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