BACKSIDE (バックサイド)

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INTERVIEW

FREESTYLE MIND Vol.5 ~平岡 卓~

2016.09.20

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フリースタイルスノーボーディングを通してスノーボーダーとしてのアイデンティティが形成され、雪山に生きることで自然との調和を原点とした人間力が高まっていく。自由だからこそ能動的に物事を思考し、それを表現するスノーボーダーたち。そんな彼らのフリースタイルなマインドに迫るショートインタビュー連載。

 

フリースタイルスノーボーディングとは「自分の思うがままに気持ちよく滑れること」

 
言わずと知れたソチ五輪ハーフパイプの銅メダリストであり、先日、地元・奈良から横乗りスポーツの魅力を発信するべく「御所スケートボードパーク」を設立した平岡卓。世界のトップライダーたちとハーフパイプでしのぎを削る傍ら、バックカントリーでの撮影にも取り組む平岡が考える、フリースタイルスノーボーディングとは?
 
「大会での勝ち負けも好きやし、友達と楽しんで滑るのも好きなんやけど、どっちにも言えることは、自分の思いどおりに滑れてないときは面白くない。たとえ大会で勝てたとしても、気持ちよく滑れなかったときは自分としてはイヤやし、いろいろな制約があるなかでも思いどおりに滑ることを求めています。大会の結果はもちろん大事やけど、それができた瞬間が一番うれしい。だから、自分の思うがままに気持ちよく滑れることがフリースタイルスノーボーディングだと思います」
 
制約のないフィールドにおいて自由に滑ることにこそ、フリースタイルの本質が宿っているように思われがちだが、ハーフパイプというフィールドで競い合うなかでも、自分の思いどおりの滑りを追求し続けているということだ。エアの高さはもちろんだが、回転数や回転軸など、勝つために求められる技術と気持ちよさとは相反しているように感じるが、彼にとってはどちらが欠けてもダメということ。それは、天高く宙を舞うライディングスタイルが証明している。そこから滲み出ている表現力にこそ、平岡のフリースタイル精神が溢れているわけだ。

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