BACKSIDE (バックサイド)

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INTERVIEW

FREESTYLE MIND Vol.4 ~佐藤秀平~

2016.09.08

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フリースタイルスノーボーディングを通してスノーボーダーとしてのアイデンティティが形成され、雪山に生きることで自然との調和を原点とした人間力が高まっていく。自由だからこそ能動的に物事を思考し、それを表現するスノーボーダーたち。そんな彼らのフリースタイルなマインドに迫るショートインタビュー連載。

フリースタイルスノーボーディングとは「ジャンルにとらわれず、どんなフィールドでも魅せられる滑り」

北海道・旭川に拠点を置き、ハーフパイプを中心に活動してきた佐藤秀平。現在ではバックカントリーでの撮影も精力的にこなす傍ら、亡き父が残した地元の老舗プロショップ「KONA SURF」を牽引する存在である。そんな彼が考えるフリースタイルスノーボーディングとは?
 
「オレはこれまでずっとパイプでやってきて、ここ数年はバックカントリーでの撮影にも取り組み始めました。ホントまだまだなんですけど、パイプで積み重ねてきた経験があるからこそやっていけてると思うんです。でも、そうやってバックカントリーに移行すると、パイプとかパークを滑らなくなることもあるかもしれない。けれど、オレは年をとってもパイプで滑り続けたいんです。それは、大会の滑りと撮影の滑りは全然違うと思ってるし、パイプでのカッコいい滑りを表現していきたいから。そして、パイプで培ってきたものをバックカントリーにも活かしたい。そうやってジャンルにとらわれずにオールラウンドでやっていきたいですね。パイプとかパウダーとかジブとかに縛られるんじゃなくて、どんなフィールドでも魅せられる滑りがフリースタイルスノーボーディングだと思います」
 
ハーフパイプには総合滑走力を養う要素が凝縮されているとは、よく耳にする言葉だろう。降雪に恵まれた旭川で生まれ育ち、パイプで滑走技術に磨きをかけてきたからこそ、現在の秀平のライディングスタイルが存在する。
筆者の目線から見ると、日本の一般スノーボーダーたちは好みのジャンルに固執して滑る傾向が強いように感じる。彼の言葉には、こうした日本のシーンに対するアンチテーゼでもあるように感じた。

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