BACKSIDE (バックサイド)

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COLUMN

平昌五輪スロープスタイルで起こった悲劇

2018.02.28

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米TRANSWORLD SNOWBOARDINGが贈るクラッシュムービー『MONDAY MALLET』に取り上げられたのは、平昌五輪スロープスタイル種目のオランダ代表、17歳のニーク・ファン・デル・フェルデン。オリンピックの公式練習中に大クラッシュした映像がこちらになる。

平昌五輪スロープスタイルの舞台となったフェニックススノーパークは強風が吹き荒れており、その風向きや強さも不安定だったため、ライダーたちはスピード調整にかなり苦しめられていたようだ。推論になってしまうがこのニークの場合、向かい風だったためイメージよりもハイスピードで突っ込むも、実際にテイクオフした瞬間はさほど風が吹いていなくて飛びすぎた結果だったのかもしれない。
低温&人工雪によりコンクリートのように硬い雪面に叩きつけられた彼はDNS(Did Not Startの略。欠場、棄権、不出走)となってしまい、4年に一度の大舞台に立つことが許されなかった。女子スロープスタイル開催時も強風だったため、予選を免除して翌日に全員でファイナルを行うという選手ファーストの英断かと思われたが、翌日はさらなる強風に見舞われてしまい、それ以上のスケジュール調整はできずにやむを得ず決行。多くのマスメディアが報じていたように、ほとんどの出場ライダーが転倒するという前代未聞の大会になってしまった。
IOC(国際オリンピック委員会)やFIS(国際スキー連盟)は必ずや、ニークが示してくれたこの教訓を活かしてほしい。

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